パンのかけらとちいさなあくま

内田莉莎子・再話
堀内誠一・画 福音館

           
         
         
         
         
         
         
    
    
 とびっきり楽しい、こどもたちに一番人気の本を紹介しましょう。
 独立問題でゆれたバルト三国のひとつリトアニアの民話です。
 あるところに、びんぼうなきこりがいました。もりへはたらきにいくときも、ちいさなパンのかけらしかおべんとうにもっていけないほどびんぼうでした。あるひのこと、ちいさなあくまはそのパンを盗んでしまいました。
 豊かな色彩感覚とダイナミックな線で描かれたこの絵本のなかで、こどもたちは赤毛のあくまといっしょに大活躍することでしょう。
 この本は1979年11月に≪こどものとも≫の一冊として発行されましたが、今回傑作集となって再び出版されました。
 (天)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化塩野裕子