都市は生物をかえる

ジェニファー・コクラン・文
真船和夫・監修 ほるぷ出版

           
         
         
         
         
         
         
    
    
 コンクリートのビルが立ち並んでいる都市。そこにも鳥たちは生きています。
しかし、巣作りができにくくなったことで、数がめっきり減ったといいます。
 ツバメはめったに見かけなくなったし、スズメも住宅難になっています。コンクリートの建物はつるつるしているうえに、巣を作るすきまもないのです。それでマンションの壁と建物表示の文字の間に巣を作ったりします。
 マンションのベランダで卵を産み、ひなを育てたハトもいました。都市の公園には美しい花が植えられていますが、アザミなどの雑草がないとチョウの幼虫は育ちません。
 都市の池は急に深くなっているものが多く、歩いて岸にあがれないため、野鳥には適していないのです。
 この本はイギリスで出版された環境を主題にした「いきいき地球」というシリーズの一冊です。各項目ごとに簡単な実験や観察の方法などがついています。やってみませんか。
 (沢)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化塩野裕子