「カロリーヌキャンプにいく」
「カロリーヌほっきょくへいく」

さく=ピエール・プロブスト/やく=やましたはるお
BL出版/1998年

           
         
         
         
         
         
         
     
 おそらく外国の絵本の中で一番探偵依頼が多かったのはこの作品でしょう。フランスの女の子の楽しい暮らしを描いている「力ロリーヌ」シリーズです。まだ日本がそんなに豊かじゃなかった頃ですから、力ロリーヌが仲間の犬や猫とスキーに行ったり、キャンプしたり、海の中にアクアラングをつけて入ったり、というのが珍しくて力ッコよく見えたというのと、そこで使う小道具、サングラスや水着やスキーのアノラックなどがきっちり描かれているのがよかったのかな。
 フランスではいまだに新しい巻が出版されている人気キャラクターだそうです。
 一度小学館で出版された後、きっぱりと絶版になってしまい、図書館でもほとんど見かけない、幻の絵本となってしまったのが一番依頼が多かった原因でしよう。というわけで古本屋にもまず出ない本だったのですが、一九九八年に「ブックポー卜」の復刊リクエス卜に取り上げられ、復刊・販売することになり、シリーズのうち二十冊復活しました。昔の小学館版では未収録だったス卜ーリーも入ってるよ。本屋さんでも買えます。(赤木かん子)
『この本読んだ? おぼえてる?』(フェリシモ出版 1999)